自然界の4つの力のひとつは重力。次は「電磁気力」です。皆さんになじみがあるのは磁石の力でしょう。磁石が金属などを引きつける力は、この電磁気力によるものです。電流が流れると、そこには力が発生することが知られていますが、これが電気力と磁力は一見べつの力のように思えますが、実は同じものであることはずいぶん古く(19世紀)から明らかになっていました。
この電磁気力は、重力と同様に無限遠まではたらきます。磁石のN極とS極は引き合いますが、私たちが「磁石が引き合っている」と感じ取ることができる距離よりもっと離して置いていたとしても、これらの磁石は引き合っているのです。
私たちが日常生活で実感する自然界の「力」は、重力と電磁気力によるもので、ほかの2つの力(「強い力」と「弱い力」)を実感することはできません。
現代社会は電力の供給を受けながら大きく発展しました。私たちの社会はこの電磁気力によって支えられていることは、誰もが感じていることでしょう。今年の夏、日本政府は家庭や企業に対する節電要請を行わないこととしました。節電行動の浸透や、発電量に余裕ができたため、過去5年間にわたって行ってきた節電要請は必要ないと判断したとのこと。真夏の暑い時期にクーラーを使わないで熱中症になってしまっては困りますが、節電要請がないからといって電気を無駄遣いしていい、というわけではありません。必要なところは適切に電力を使いながら、節電行動を日常のものにしていくことが必要ということでしょうか。