2018年7月22日日曜日

海水から真水をつくる

先日の海の塩分の質問をされた方には、もう一つの質問がありました。「海水からどうやって真水をつくるのですか」というものです。

大きく分けると2種類の方法があります。一つは、海水を蒸留させて、真水にするもの。海水を温めていくと、やがて液体の水がどんどん水蒸気となっていきますが、この水蒸気を集めて冷やすと、液体の水に戻ります。これらを集めて、使用するものです。海水を加熱する必要があるため、運用し続けるにはそれなりにコストがかかりますが、中東諸国ではこの方法を用いて真水を手に入れています。

もう一つは、海水を膜を通して塩分を除き、真水にするものです。非常に目の細い膜を通すため、水に強い圧力をかけて濾しとる(ろ過する)ことになります。そのときに使われている膜は、下の写真にあるようなものです。真ん中に濾しとられた水が通ります。膜自体は非常に小さな穴(2ナノメートル以下(ナノメートルは1ミリメートルの百万分の一)が空いていて、そこを海水が通り抜けて、不純物を通さないようにしているわけです。

©︎ David Shankbone

蒸留する方法でも、ろ過する方法であっても、採取された真水は飲み水にするためには適していない段階で、殺菌や滅菌、あるいいはミネラルを添加して飲めるようにする必要があるそうです。

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