2018年7月4日水曜日

海はどこでも塩の濃度は同じなの?

気がつくと、もう7月。東京は梅雨が明けましたが、今日は一日中、降ったり止んだりの天気でした。

さて、知り合いの方から質問が寄せられました。「海は世界中でどこでも同じ塩分なのでしょうか」というものです。海はすべてつながっていることは、いわば常識。ということは、海水の塩分だって、どこでも同じだと思ってしまいますね。

つながっているはずの海ですが、塩分はじつは違っています。

海の水が蒸発することが多いところでは、塩分は高まります。大西洋の亜熱帯の海は、世界の海でも塩分が高く、おおよその数値は 3.58〜3.78パーセント。太平洋では 3.42〜3.56パーセントほど。海に大量の川の水が流れ込んだり、流氷が融けたりする地域の海で塩分は低くなります。地球上では北極付近の海が、もっとも塩分が低く(3.12パーセント)なります。

大洋の年間平均の表面塩分の分布 ©︎ Plumbago

地球上の海で塩分を平均すると、およそ3.5パーセントになるそうです。上の図を見ると、地中海は塩分が特に高いようです。地中海は大きな海流の直接的な流れ込みがないことと、海面からの蒸発量が多いためです。

表面の塩分には、海の場所によって違いがありますが、深さ方向にも違いがあります。塩分が高いということは、密度も高いことになりますので、海底に向かって沈み込んでいきます。この塩分が海の深さによって違いがあるこということで、「海の大循環」という、地球全体での大きな海の流れが起こっているのです。

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