2018年4月8日日曜日

変わりゆく教科書

私は現在、47歳ですが、小学校の頃に学んだ「十七条の憲法」をつくったとされる聖徳太子の描かれた絵の写真(3人の真ん中が聖徳太子とされているもの)を、きっとこのブログをお読みの皆さんも記憶にあるはず。かつては一万円札にも肖像が描かれ、日本人なら誰もが知っている人物と思います。

ところが最近の研究によると、その肖像画に描かれている人物は聖徳太子かどうかがはっきりせず、さらには聖徳太子そのものが実在しなかったのではないか、とまで言われているとか。

さらに、アメリカの歴史を教わる上で、奴隷解放の項目で名前があがる第16代アメリカ大統領リンカーンは、現在の教科書では「リンカン」と示され、ニューディール政策で有名な第32代大統領ルーズベルトは「ローズベルト」と示されていると、本日放送されていた情報番組(TBS「噂の!東京マガジン」)で知りました。

外国人の呼び名は、できるだけ原語の発音に近くなるように表記する流れになっています。先の大統領ルーズベルト(Roosevelt)は、確かに英語の発音に忠実に表記すれば、ローズベルトになりそうです。同じように、日本にキリスト教を伝えたとされるフランシスコ・ザビエルも、今では「フランシスコ・シャビエル」と表記されているようです。

最初の聖徳太子が実在しないのでは、というのは現時点では学説の一つに過ぎませんが、歴史的書物を分析し、史実を確認していくことによって、これまでの通説が覆されるということも十分にあり得ることです。

「教科書には正しいことが書いてある」という認識は、「教科書には(執筆時点で)正しい(と考えられている)ことが書いてある」と解釈するのが正しいようです。もちろん、このようなことは歴史だけではなく、新事実が発見されたり、解釈が変更されたりと、世の中すべてのことに言えるのでしょうね。長い間に人間の価値観そのものが変わってしまうことだってあるかもしれません。

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