2018年4月27日金曜日

バナナの斑点「シュガースポット」

昨日紹介した、バナナの話。バナナはバショウ科バショウ属に分類されます。バショウ属の植物には、繊維として利用されるマニラ麻があります。ちなみに、湿地に見られる美しいミズバショウは、サトイモ科の植物です。

バナナは熟すると黄色くなり、そのころには表面に黒い斑点が出てきます。この斑点のことを「シュガースポット」と呼ぶそうですが、これは果実の糖度が高くなった状況を示す目安になるそうです。

なぜシュガースポットが出現するかというと、バナナの皮に含まれているポリフェノール類が酵素によって酸化され、褐色の物質へと変化するため。「熟する」ということは、言い方を変えれば細胞の老化が進んでいることになります。細胞が老化すると、細胞内のつくりも弱くなり、細胞内に蓄えられていたポリフェノールがもともと存在していた場所を離れて、酸化酵素と触れ合ってしまうために起こる現象です。

実は、バナナの果実が熟することと、シュガースポットの出現するしくみとは関係がないことがわかっています。あくまで目安というわけです。シュガースポットが出現した頃にはすでに十分に果実は甘くなっているので、おいしく食べられるというわけです。シュガースポットが出現したけれど、今は食べられない! というときは、冷蔵庫に入れてしまいましょう。バナナの皮は黒ずんでしまいますが、バナナは13℃以下では追熟できないので、熟しすぎることなく、食べることができるのです。

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