欧 州宇宙機関(ESO)の SMOS(スモス/Soil Moisture and Ocean Salinity)は、土壌の水分量と海洋の塩分濃度を全球的に観測するために 2009年に打ち上げられた人工衛星。これらは水循環のサイクルを研究するために重要な観測です。観測成果は気象予報の精度向上や、気候変動・異常気象のメカニズムを理解するために活用されています。
2016年5月の土壌水分量 (C) ESA/Cesbio |
農業による食糧生産は世界の人々を支えるために重要な活動の一つです。また、地球上の植物は光合成によって二酸化炭素を吸収するため、地球温暖化の原因の一つと考えられている大気中の二酸化炭素を減少させる役割を果たします。このような人工衛星からの土壌水分の観測は、地球上の植物の光合成や成長をモニタリングすることができます。
気候が変化することによって、これまで農耕に適していなかった地域が豊かな耕作地に変わる可能性も指摘されています。そうすれば、農業を輸出産業として育成することができる国も出てくるでしょう。温暖化によって豊かになる国があり、一方では海面上昇によて海に沈んでしまう国があります。このような状況が、気候温暖化に対する政策決定を強く打ち出さない原因であることは否定できません。
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