2016年2月13日土曜日

自然界の4種類の力〜重力

 自然界には4種類の力があると書きました。その力とは、「重力」・「電磁気力」・「強い力」・「弱い力」の4種類。

 アインシュタインの相対性理論は、私たちが生きている空間(たて方向・横方向・高さ方向=3次元)と時間(1次元)を、「時空」というひとまとまりのものであると考えて、この時空のゆがみが重力であるとして組み立てられたものです。つまり、アインシュタインの相対性理論とは重力を説明するための理論だったのです。

 アインシュタインが提唱した時空は4次元です。私たちは4次元の世界に生きているのです。次元とは学校の数学の時間に学んだ「座標」と思い出していただけば、理解できるでしょうか。空間中の位置を示すために「たて・横・高さ」の3つの軸に目盛りをつけ、(たて, 横, 高さ)の形で表せば、ただ一つの場所を明確に示すことができます。時間は進む方向が一つしかない(過去 → 現在 → 未来)ので、1次元で表すことができます。時空はこれらを合わせて表現するので、4次元となるわけです。

 相対性理論では、重力をどう説明しているのでしょうか。アインシュタインは、重力とは時空のゆがみである、と考えました。重い物質と軽い物質があれば、重い物質の周辺の時空のほうが大きくゆがむ、というわけです。光はこの時空のゆがみのとおりに進むので、重い物質の近くを通る光は本来の位置から少しずれて見えるはずです。このことは、1919年にイギリスの天文学者エディントンによって確かめられています。皆既日食を利用して、太陽(=重い物質)の近くを通る光がわずかにずれて見えることを確認したのです。

一般相対性理論による空間のゆがみ  (C) せんだい宇宙館

 相対性理論は、このようにして時空という考え方によって重力現象の説明を試み、すべてが理論の予測どおりになっていることが確かめられてきたのですが、重力波の直接的な確認だけができていなかったのです。この重力波が、アメリカの研究チームによって先日確認され、アインシュタインの相対性理論は正しかったという証拠がまた一つ確かになった、というわけです。

2 件のコメント:

  1. 恋は時空の影響を受けるのでしょうか?

    by恋に悩める青年

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  2. この宇宙でもっとも速いものは光とされていますが、「人の思いは宇宙の果てまで瞬時に届く」と言った人がいます。恋や人を思う心は、時空とは無関係な次元にあるのかもしれません。

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