2016年1月11日月曜日

卒業論文、書く? 書かない?

 そろそろ、日本中の大学で卒業論文の提出時期がやってきます。すでに提出期限を迎えた大学もあるかもしれません。私の勤務先の大学では、提出日は明日の12日。例年 1月 9日なのですが、今年は 9日が土曜日に当たり、さらに翌月曜日が成人の日で祝日なので、12日に順延、ということでしょう。

 卒業論文を必須としている大学もあれば、そうでない大学もあります。卒業論文という「論文」の形ではなく、芸術系の学部であれば「作品」を制作して評価を受けることもあります。私の出身大学のある学科では、4年次を含むゼミへの出席と発表内容で評価を定めるというものもありました。

 私の勤務先の大学は、卒業論文を必須としてはいません。さらに、卒業論文を書くためにはゼミに入らなければなりませんが、ゼミに入ることなく卒業することも可能です。どういう仕組みかといえば、卒業までにゼミを履修することで得られる合計 20単位を、ほかの専門科目によって取得することで卒業単位数を満たせばよい、というわけです。

 多くの学生は卒業単位が少なくて卒業延期にならないように、卒業単位数を上回るように単位を取得します。こうすると、ゼミに入っていてもすでに卒業単位数を満たしているので卒業論文は書かない、という選択をすることも可能です。もちろん、そのような選択をすることも自由です。

 一方で、卒業論文とは当然ながら大学時代にしか書くことのできないもので、卒業後、研究者などのような職に就く以外は、論文を書くことはありません。そういう意味では、卒業論文は本格的な論文を執筆する唯一の機会なのかもしれません。大学生として 4年間を送った証明として、学位記(卒業証書)以外に、卒業論文をしっかり仕上げる、という選択肢を有意義に生かしてほしいものです。

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