ミツバチは私たち人類にとって、蜂蜜をもたらしてくれるだけでなく、農作物の受粉に大きく関わっています。おしべの花粉をからだにつけて、ほかの花へと移動することでめしべにつけ、受粉させます。私たち人類は古くから、ミツバチの恩恵を受けてきたことがわかっています。
古代エジプト絵画などにも登場するミツバチ。古代遺跡からはミツバチがつくる蜜蝋も発見されています。いったい、どのくらい古くまで人類とミツバチの関係をさかのぼることができるのでしょうか。ある研究成果が Nature に発表されました(Nature 527, 7577)。
研究者は遺跡の土器に残っていた脂質を詳細に分析し、蜜蝋が使用されていたことを突き止めました。そして、新石器時代にどの地域で蜜蝋が使われていたかを示す地図を作成しました。その地域はヨーロッパ・近東・北アフリカと広範囲にわたっており、ある地域では 8,000年あるいはそれ以上の期間、継続的に蜜蝋が使われていたことが明らかになりました。つまり、人類は農耕を始めるもっと前から、ミツバチの恩恵にあずかっていたということになります。
そんなミツバチに今、「ミツバチイナイイナイ症候群」とも言われる、「蜂群崩壊症候群」の危険が迫っています。これは養蜂家の育てるミツバチが、突然失踪してしまうものです。巣箱の 30〜90パーセントの働きバチが消えてしまうとか。えさとなる蜜や花粉を巣に持ち帰る働きバチがいなくなってしまうので、残っている幼虫や女王バチもやがて死滅してしまいます。
原因は未だに明らかになっていませんが、ネオニコチノイドという種類の農薬の影響が疑われています。この話は、また後日詳しくお知らせすることにします。
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