2015年6月22日月曜日

紫陽花

 梅雨の頃は、紫陽花(アジサイ)がきれいに咲く時期でもあります。皆さんの近くにも咲いていませんか。私の住んでいるところにも、写真のように咲いています。アジサイの色が雨を思わせるのは、そう思って見てしまうためでしょうか。



 日本に自生する「ガクアジサイ」という種に、さまざまな品種改良を重ねられ、現在広く見られるアジサイが作られました。花びらのように見える部分は、実は「がく」の部分です。「がく」とは、花びらの外側に位置するもので、一般にはつぼみのときに花を守る役割があります。ガクアジサイは、写真のように観賞に供されるようなものではなく、もっと地味なものだとか。

 このアジサイの品種改良が行われたのは主にヨーロッパ。長崎を訪れたシーボルトがアジサイを持ち帰り、オタクサと名付けたとも言われていますが、すでにヨーロッパでは植物学的にアジサイは知られており、シーボルトが初めて紹介したわけではないようです。それでも、シーボルトのアジサイへの情熱は並々ならぬものだったようで、美しいアジサイには学名を Hyrangea otakusa とつけたとか。otakusa とは、シーボルトの日本での妻の名前(お滝さん)です。この逸話は、長崎大学附属図書館のページに示されています。

 現代のさまざまな美しいアジサイをシーボルトが見たら、どれほど喜ぶでしょうか。

0 件のコメント:

コメントを投稿