「おいしいものは、脂肪と糖でできている」というキャッチフレーズは、日本コカ・コーラ社のCMでのキャッチフレーズ。ある研究で、「おいしい」と感じる要素は脂肪と糖の比率であることが明らかになりました。
といっても、この研究はラットを対象にしたもの。Scientific Reports というオンライン版の学術論文誌に掲載された内容を紹介しましょう。
これまでの研究から、食欲は食品中のエネルギー含有量が「もっと食べたい」という意欲を高めるのだと考えられていました。食べ物を摂りすぎる原因は、単純にいうと「もっと食べたい」という欲求を抑えられない点にあります。この欲求は何によって生じるのかを確かめ、効率的に抑えることができれば、脂肪肝をはじめとする生活習慣病を防ぐ上で大変有効です。
食べ始めるとやめられなくなる食べ物に、ポテトチップスなどのスナック食品があります。研究者はラットを対象として、高い食欲を起こさせるのは何であるかを調べました。その結果、食欲を起こさせるのは、これまで考えられていた「エネルギーの高いもの」ではなく、「脂肪と炭水化物の比率」であることを明らかにしました。その比率とは、脂肪:炭水化物が 32−37%:41−46% という値です。
ポテトチップスは、この比率に非常に近い値になっており、「やめられない」という理由になりそうに思えますが、この研究だけで「脂肪と炭水化物の比率」が過食を引き起こす原因であるとはいえない、と述べられています。
食欲は複雑な要因が重なって増減するもの。このような研究から「より健やかな食生活を送る」ためのヒントが得られるようになるといいですね。食べたいものを自由に、好きなだけ食べることがストレス発散になるのだ、という声も聞こえてきそうですが…
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