2014年2月9日日曜日

都知事選挙

9日(日)は、東京都知事選挙の投票日でした。しかし、東京はこんな状況。八王子にある自宅近くのバス停です。


いつもは10分も待てばバスが来るのに、ぜんぜん来ない。おかしいなぁ、と思って時刻表を見たら、なんと「本日はバスの運行を見合わせております」との紙が貼られておりました。バスが雪で止まるとは思っておらず、ただただ驚き。北海道では雪が降っても、遅れはしても運休はなかったので、まったく予想外でした。いや、もう、大変。今日はなんとしても都心に行かなければなりませんでしたので、焦りました。

こんなハプニングがあっても、無事目的地には着きました。

さて、東京都知事選。こんな雪のせいもあり、投票率は低かったようです。ただ、投票率が低い理由はそれだけでなく、争点がわかりにくい印象がありました。総理大臣経験者は、「即・原発ゼロ」を争点にしようとしたようです。ほかの候補者は、このようなシングル・イシュー(争点を一つに絞って選挙戦に臨むこと)にはせず、防災や福祉など、いろいろなトピックを集めたために、なおさらわかりにくくなってしまったのかもしれません。

選挙をシングル・イシューで争うということは、果たしてよいことなのでしょうか。かつて、「郵政民営化」を争点として総選挙が行われたことがありました。今回の都知事選で「即・原発ゼロ」を打ち出した、もう一人の元総理大臣です。このようなシングル・イシューの選挙を行うと、当該課題以外の課題については、当選者にほとんど「お任せ」ということになってしまいます。事実、「我々は選挙で民意を得たのだから」ということで、議論が十分に尽くされないまま(と私は思っている)に政治が進みます。

もちろん今回の選挙戦でも、各候補者は広い範囲の政策課題を掲げてアピールしていました。そういう点では、選挙戦略の方法論として即・原発ゼロを掲げたが、実際はそういう路線には進まなかった、ということかもしれません。

原発をゼロにすることはもちろん重要なことです。「各地の原発でつくられた電気が消費されるのは東京である」という理屈からも、この政策に理解を示す人は多いでしょう。しかし、東京にはほかにも数多くの課題があります。

そう遠くないうちに起こるといわれる地震に対する備えは十分でしょうか。オリンピックを行うほどの財政的・精神的な余裕が果たして本当にあるのでしょうか。子どもたちや高齢者に配慮された街でしょうか。24時間の公営交通機関の運行は、本当に必要でしょうか。

課題のない都市はあるはずがありません。しかし、この都会に暮らす多くの人々が「住みやすい街」と思うような政治を行わないと、すぐに疲弊してしまうような気がします。少なくとも、選挙のために頻繁に税金が使われるようなことは避けてほしいと願っています。

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