2014年2月28日金曜日

春の雨

東京は今日、雨が降りました。春の雨らしい、やわらかな雨です。今夜、必要に迫られて深夜のドライブをしましたが、そのときの写真です。「春雨じゃ、濡れてまいろう」というのは、新国劇の『月形半平太』の名台詞。



2週間ほど前に降った大雪ですが、都心ではビルの陰などを除くと、ほとんどが融けてしまいました。八王子ではまだかなり残っています。雪が残っている分、空気中の水蒸気量が多いのか、気温が下がると「もや」のように白く煙っています。

さて、「もや」のように何がなんだかわからない、NHKの会長発言問題。ここにきて、全理事に辞表を提出させていた、ということまで明らかになり、会長とそれを支えるはずの理事との溝はますます深まるばかりです。そんなことが起こると、視聴者の感覚としては「うまくいくのかな」と疑問に思ってしまいます。さらに、そういう考え方の会長の下で、「公共」な番組をつくり続けていけるのだろうかと心配になります。

NHK会長と、時の政権との距離感が、問題となった発言に結びつくように思ってしまいますが、「公共放送」の意味は何なのか、NHK受信料を払っている私たちが考える問題かもしれません。権力者は自らの意見が「公共」なのだと考えるのは普通なのかも知れません。

本来、ジャーナリズムはある出来事について、さまざまな意見があることを知らせ、その出来事について視聴者がどう考えるか、どう判断するかの材料を提供するものです。一方的に、「これが正しい」という「考え方の押し付け」であってはならないと考えます。

NHKはジャーナリズムなのですから、いろいろな意見を伝えて当然です。私たち視聴者は、ジャーナリズムが「答えを教えてくれる」のではなく、「答えを見つけるための素材を伝えてくれている」ということを自覚しなければならないことを痛感させる、このごろの話題です。

「春雨じゃ、濡れてまいろう」といって、情報という春雨にどっぷり濡れてしまっては、自分の考えが決まらないまま流されていく、ということでしょうか。

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