2012年4月20日金曜日

地球の内部のつくり

先日の物理学の時間に、地球の内部構造について説明しました。地球は、表面から順に、地殻・マントル・外核・内核のように物理的な性質が変わっていきます。

マントルの地殻の近くは流動体ですが、深いところでは固体のようになっています。外核は液体で、内核は固体であると考えられています。

「なぜ、外核は液体だとわかるのか?」という疑問がありますね。だいたい、人類は外核も内核も見たことはないのですから。それは、地震の伝わり方を調べてわかったことです。

下の図のように、ある場所で地震が起こったとき、その地震の揺れを起こす「波」は、地球内部を伝わって、全体に広がっていきます。地震波は、P波とS波に分けることができ、この2つはP波の方が速く進む、という性質があります。

この性質のほかに、P波は固体の中だけを進み、S波は固体中でも液体中でも進むことができます。世界各地で起こった地震は、世界中の地震観測所で観測されますが、そのなかでP波が観測されないところがあります。下の図でいうと、“P-Wave Shadow Zone” と示されているところです。なぜP波が伝わらないかというのは、内部に液体でできている部分があり、P波はそこを伝わることができない、と考えることができます。

このようにして、地球内部の状態を調べることができるわけです。

(C) United States Geological Survey

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