「ブラックホールって、本当にあるのでしょうか?」 天文学を専門にしている人であれば、おそらく疑う人はいないでしょうが、そうでない人にとってはブラックホールはSF映画に登場するもの、と思ってしまう人がいてもおかしくありません。実際、SF映画にはよく出てきますね。
さて、本当のところはどうなのでしょうか。ブラックホールを「見た」人は残念ながらいません。しかし、ブラックホールが存在する証拠を突きつけた研究はたくさんあります。
例えば、こんな例があります。太陽系を考えてみましょう。太陽系の内側を回っている水星・金星などは、1時間あたりに移動する角度が大きく、太陽から遠く離れた天王星や海王星は、1時間あたりに移動する角度は小さくなります。これは、太陽系の惑星は、惑星が太陽から受ける重力と遠心力がつり合った状態で回転するためです。
もし、太陽がもっと質量の大きな天体だったとしたら、どうなるでしょう。水星や金星は、もっと速く太陽の周りを回転することになります。さらに、現在の天体観測は、星や銀河がどのくらいの大きさをもったものかを計測することができます。私たちの銀河系中心部を観測すると、ある点を中心に、まわりの星々が非常に速く回っていることが確認されました。その回転速度から、どれくらいの質量をもった天体かを計算することができます。さらに、その天体は非常に小さな領域にあることがわかり、密度を計算した結果、それはブラックホールである可能性がとても高い、ということがわかるわけです。
そんなブラックホールに対する最新の研究成果が、以下のサイトで紹介されています。
不規則に変動するブラックホールのジェット <出典:アストロアーツ>
恒星を引き裂くブラックホール <出典:アストロアーツ>
ブラックホールは確かに光をも吸い込みますが、研究面ではもっとも光り輝く分野の一つなのです。
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