2025年1月5日日曜日

ほこりはどこから出てくるのか?

読者のみなさまからいただいた質問に、「埃(ほこり)はどこからでてくるのか?」というものがありました。いつも掃除をしているはずなのに、どこからともなく出現する埃。喘息やアレルギー疾患のある方は、埃には気をつけて生活されていることと思います。

さて、埃をよく見ると、ふわふわしたものでできているように見えるはずです。このふわふわしたものは、細い「繊維クズ」からできています。私たちが生活する中で、衣服を着ていますが、この衣服からはどうしても繊維クズが生じます。布地が折れ曲がったり、擦れたりしただけで少しずつ繊維が切れていきます。その証拠に、長く着用した衣服は薄くなっていきます。

この繊維クズはとても小さく軽いので、部屋の中の空気の流れに乗って、空気が溜まりやすいところに集まってきます。部屋の中で、埃は部屋の真ん中には現れません。部屋の隅や、物陰にできます。そのようなところは空気が溜まりやすいということです。さらに、繊維クズが絡まってもらわないと、ふわふわにはなりません。

繊維クズを絡ませるのは、空気の渦です。激しい渦でなくても、部屋の中の空気は移動中に渦を巻き、その渦にのって繊維クズも一緒にコロコロと移動するのでしょう。

埃には繊維クズ以外にも、ティッシュペーパーの繊維や、ダニの死骸や排泄物、カビの胞子なども含まれます。これらが集まって、やがて立派な(?)「ふわふわした埃」になるのです。

このような埃の発生を防がなければならない半導体の製造工場などでは、「クリーンルーム」が設けられていて、繊維クズが発生しないような素材の服を着て、クリーンルームへの入室時に埃のもとが入り込まないように強力な空気を入室者に当てるなど、さまざまな工夫が凝らされます。

日常生活で埃の発生を防ぐことは難しいので、適切な間隔で掃除することが必要なのですね。


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