5日(日)の NHKラジオ「子ども科学電話相談」で、『コンニャクとゴボウ・ニンジンを炒めたら、コンニャクが緑色に変わってしまいました。熱のためですか、それとも野菜のためですか?』という質問がありました。
確かめるには、(1) コンニャクのみを炒めて色が変わるかを確かめる、(2) コンニャクとゴボウを炒める、(3) コンニャクとニンジンを炒める、の3パターンを確認すれば、なにがコンニャクの色を変えるのかがわかります。でも、今日のお昼ご飯のおかずだったので、そんな時間はないし、作っちゃったし… となれば、「子ども科学電話相談」に電話! でしょうか。
コンニャクの色を変えたものは、ゴボウでしょう。ゴボウには「クロロゲン酸」という物質が豊富に含まれていて、クロロゲン酸はアルカリ性になると緑色を示します。よく耳にする「ポリフェノール」の一種で、ポリフェノールは植物がもつ苦みや色素の成分の総称で、5,000種以上もあるといいます。ポリフェノールには酸性やアルカリ性のもとでは、色が変わるものがあります。たとえば、紫キャベツに含まれるアントシアニンもポリフェノールです。
よく、野菜を調理するときに「灰汁(あく)を取る」ことがありますが、クロロゲン酸は灰汁の成分の一つで、「苦み」や「えぐ味」をもちます。子どもが野菜を嫌うのは、この苦みのせいだと言われることがありますが、逆に大人はタラの芽やコゴミなどの独特の苦みを楽しんだりします。
子どもはもともと、野菜の素材がもつ苦みは好みません。大人になるまでの過程で、いろいろなものを口にして「慣れていく」ことで、ふつうに食べられるようになるとか。みなさんにも経験があるのではないでしょうか。そんなことが記された記事を、かつて Science Window (科学技術振興機構)の「いただきますの向こう側」(2010年春号)という特集記事にまとめましたので、興味のあるかたはぜひ、PDFでご覧ください。
私も前にゴボウとこんにゃくできんぴらを作った時にこんにゃくが緑色になって驚いたことがあります。食べられないことはないけれど、そっとこんにゃくを捨てました。それからはゴボウのアク抜きをしっかりやってから調理するようになりました。
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