2018年5月2日水曜日

雨が降ったときの匂い

5月の雨が降っています。毎日晴天ばかりだと雨不足になってしまいますから、適度な雨も必要です。

NHKラジオの「夏休み子ども科学電話相談」で、毎年寄せられる質問に「雨が降ると、どうして匂いがするのですか」という質問です。みなさんはそんな匂いを感じることはありますか。コンクリートに囲まれたオフィス街の真ん中で過ごしていると、なかなか感じないかもしれませんが、ちょっとした植え込みなどでも感じられるものです。

この匂いは「ゲオスミン(ジオスミンとも呼ばれます。英語では geosmin)」という物質です。土の中の微生物がつくりだすもので、もともと土の中に含まれています。雨が降ることで土の表面がわずかにかき乱されて、内部のゲオスミンが空気中に出てきて、私たちはこの匂いを感じるそうです。

「雨の匂い」と表現されますが、「カビのような匂い」と表現する人もいます。実は、人間はこのゲオスミンの匂いにはとても敏感で、ほんのわずか(5 ppt = 5兆分の1)の濃度でも、この匂いを感じるとか。あまりに高い濃度では具合が悪くなりそうですが、雨の匂いは落ち着く、という人もいるようです。図書館の地下書庫に入ると、なんとなく落ち着きますが、それはわずかなカビの匂いに理由があるのかもしれませんね。

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