この時期、なにかと厄介者扱いされる花粉ですが、科学的には重要なはたらきをすることが知られています。
花粉は植物の種類によって形や大きさに特徴があり、しかも極めて丈夫です。大昔の花粉であっても、そのまま地層に残されています。気温や湿度などによって、その環境で繁栄する植物は異なります。
寒冷地に広がる針葉樹のトウヒ属や、比較的温暖な気候で生育するカシワ属やクルミ属、湿地に広がるミズバショウ属など、地層にどんな花粉が含まれているかによって、その地層がつくられた年代の気候がわかります(私は専門ではないので、おおまかにしか理解していませんが、さまざまな植物の生育分布と気候を結びつけることができます)。
この研究は、世界中のさまざまなところで行われており、地球上の環境がいつ、どのように起こったかが明らかにされつつあります。
このような研究を花粉分析というのですが、学生の頃に実際の地層サンプルから花粉を取り出し、顕微鏡で花粉を同定(その花粉がなんの種のものかを決めること)する実習がありました。ほんとうにいろいろな種類の花粉がありますが、私は花粉の形の違いを覚えられず、とても困った記憶があります…
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