2018年4月13日金曜日

授業科目「総合講座I」

法政大学経済学部では、春学期に「総合講座I」という授業科目が金曜の 1時限に開講されています。この授業は、複数の教員がひとつのデーマに沿って講義を担当する「オムニバス」という形式で行われ、教員 4名が数週間ずつ担当します。

今回のテーマは「異文化コミュニケーション」で、授業の概要は
一般に私たちは日本語を使って人々の間でコミュニケーションをとっているが、使用する言語が違えば文化的な側面も異なってくる。いくつかの文化圏を取り上げ、そのような文化と私たちがどのように関わりあうことができるかを探る。また、科学は特有の言語で伝えられることが多いが、私たちが科学を理解し、知識を共有する取り組みである「科学技術コミュニケーション」にも触れ、理解を深める。
というものです。このようなオムニバス形式の授業は、半年の間にいろいろな専門家の幅広い話を聞くことができるという利点があります。

本日は最初の授業でしたので、この科目の取りまとめ役になっている私が担当となり、どのような内容か、評価はどのように行うかなどを説明しました。私以外の 3名の先生方は文化圏というキーワードを通じてコミュニケーションを講義される予定ですので、私からは自然科学的な分野からの話題として(初日ということもあり、柔かい話題として)、「地球外生命体とのコミュニケーションはどうあるべきか」という話題を紹介しました。

もちろん、現時点で地球外生命体が確認されているわけではありません。地球外生命体が地球人に向けて特定のメッセージを送ったり、あるいは地球にやってきたりという事態は科学的には極めて非現実的です。とくにアメリカのロズウェル事件として有名な「未確認飛行物体(UFO)に乗って宇宙人がやってきて、軍が宇宙人を解剖した」などという話は、さまざまな面から総合的に考えると、おそらく事実ではないのでしょう。

そんな話題を紹介しながら、学生たちに「地球外生命体からメッセージを受け取ったとしたら、あなたならどうするか」と聞きました。「まず、何を伝えているのかについて、言語学の専門家を集めて解析する。地球上に似た文字をもつ文化圏があるかもしれない」という答えが返ってきました。続いて、「メッセージに返答するつもりか」を尋ねると、8割ほどの学生が「返答したい」と答えました。この答えについて正解はありませんが、多くの専門家がいろいろな考えをもっています。今後、このことを紹介していきましょう。

さて、みなさんならどうしたいとお考えですか?

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