今から5~6年前でしょうか、改革が大流行した世の中で、「変わらないのに、あたらしい」といったキャッチフレーズで売り込んだデパートがありました。構造改革が求められ、さまざまな企業が合併していく中で、合併せずに存続していた会社です。もちろん、そのデパートは今もあります。
中央官庁の役人の業績は、今まで行われていたことを取り壊し、いかに新しいものをつくりだすかが評価の対象だとか。結局、いくら優れた仕組みを作り上げても、役人の人事異動に合わせて、数年後には壊されてしまうわけです。
いろいろと変遷を重ねたけれど、再びもとの姿に戻ることもあります。例えば、東京駅。現在、東京駅は耐震補強などの工事中ですが、その姿を建設当初の姿に近い形に戻す工事も進められています。
工事中の東京駅・丸の内口。全面開業は今年の10月を予定しています。 |
外観はずいぶんでき上がっています。古いものと新しいもの、それぞれの良いところをうまく組み合わせた東京駅が、この秋に完成します。
社会の仕組みも、なんでも改革ではなく、あえて変えない、という選択肢がもっと重視されてもいいような気がしますが。
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