7月 20日(日)の NHKラジオ第1『子ども科学電話相談』では、久々に算数の質問がありました。算数・数学は自然科学の基礎です、と言うと具合が悪くなる(?)人がいるかもしれませんが、算数の時間に不思議だな、という気持ちが「おもしろい」につながるかもしれません。今日質問してくれたお友達も、算数をおもしろいと感じていると放送で答えてくれました。
0.9999… のように、小数点以下に同じ数字が繰り返し現れる小数を循環小数といいます。
さて、放送中に「 0.9999… と小数点以下に9が無限に続く数字は、じつは1です」とお話ししましたが、なぜだろうと感じた人もいらっしゃるでしょうから、解説しましょう。これは高校生になってから学ぶことだそうです。
いま、0.9999… となる循環小数を x とします。方程式にすると、
x= 0.9999… ①
となります。
続いて、この x を 10倍したものを考えましょう。小数点以下は、9の数字が無限に続いているので、方程式にすると、
10 x = 9.9999… ②
となります。
ここで、②の式から①の式を引きます。左辺は左辺で、右辺は右辺で引き算をするのです。
左辺どうしを引く 10 x− x は、9 x になります。右辺どうしを引くとき、 9.9999… から 0.9999… を引くのですが、9.9999… も 0.9999… も同じ 9 が小数点以下で無限に続く数字です。つまり、小数点以下は同じものになるので、9.9999… − 0.9999… は 9 になります。その結果、
9 x = 9 ③
となって、 x = 1 になります。x はなんだったかといえば、下線を引いた部分の「0.9999… となる循環小数」だったので、なんと、0.9999… は1 ということになるのです。
納得していただけましたか?
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