2018年8月27日月曜日

「不安定な」大気って…?

ブログをご覧の方から、質問をいただきました。「不安定な大気って、なにが『不安定』なのですか? 天気が不安定っていうこと?」というものです。

27日の関東地方は、まさにこの「大気が不安定な」状況になり、急激な雷雨が発生しました。東京では浸水被害もあったとニュースで伝えられています。

確かに、大気が不安定になると、結果的に天気は急変します。大気の不安定とは、「大気の構造が非常に変化しやすい状態になる」ことをいいます。ものの性質として、同じ体積だと温かいものは上方に、冷たいものは下方に運動します。よく混ぜていないお風呂と同じです。とくに沸かしたばかりのお風呂では、上は熱くても下の方は冷たいことがありますね。

大気の上の方が冷たく、下の方が温かい場合、下にある大気が上に向かって上昇していきます。すると大気が冷やされていくので、大気に含まれていた水蒸気が水滴や氷の粒となって現れてきて、急速に雲が発生します。このような雲は「積乱雲」です。温かい大気が大量に存在すると、それだけ積乱雲も大きくなります。

積乱雲の内部では、水滴や氷がぶつかることで静電気が発生し、雷が発生します。ぶつかることによって大きくなった水滴などは重くなり、上昇気流で浮かんでいることができなくなり、雨となって地表に降ってきます。このようにして、激しい雷雨が起こるのです。


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