2018年8月1日水曜日

トンネルと新幹線

今日から8月。すでに NHKラジオ第一放送の「夏休み子ども科学電話相談」が7月23日から始まっておりましたが、私のこの夏の担当は今日が初日。いろいろな質問が寄せられておりました。

さて、本日の放送で取り上げた、「新幹線はどうして滑り台みたいな形をしているの?」という質問への答えで、私が考えていた内容を正しく伝えられなかったところがあったように思っていました。

新幹線の先頭の形が滑り台みたいな形(流線型)をしているのは、2つの理由があります。

  1. 空気が乱れず、スムーズに流れるようにすることによって、より速く走行できるようにするために、流線型になっています。
  2. 列車がトンネルに入ったとき、反対側から「ドーン」という音が発生します。この音は、空気鉄砲と同じようなしくみで発生するものです。トンネルに列車が入ると、トンネル内の空気がぐっと縮められます。トンネル内の空気を、列車が「押し込んで」いるわけです。この押し込まれた空気が、音の原因です。この空気はそのままトンネル内を進み、トンネルの出口まで到達すると一気に解放され、「ドーン」という音が発生します。この音の発生をできるだけ抑えるためには、トンネル内の空気を一気に押し込まないようにすればいいわけです。そのため、新幹線の先頭の形は、流線型になっています。
放送では「空気がトンネルから出るときに音が出る」のか、「列車がトンネルから出たときに音が出る」のかについて、適切に伝わらなかったようで、失礼いたしました。上に書いたとおり、「空気がトンネルから出るときに音が出る」のです。

番組の最後にもお話ししましたが、気をつければ正しく伝わるところを、うまく説明できないと、「もやもや」します。飴玉をお湯に入れたときの「もやもや」が気になるように、「もやもや」は気になるもの!?

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